初めに
こんにちは、可視化研究室でサロゲートモデルを使った研究をしているゆうき(@engieerblog_Yu)です。
今回は、PINNs(Physics-Informed Neural Networks)を使ったサロゲートモデルについて解説していきたいと思います。
PINNsとは?
PINNs(Physics-Informed Neural Networks)は、ニューラルネットワークに物理学的な制約を組み込むことで、より正確な予測を行うことができるようになる手法です。
このような手法は、物理学的な問題を解く際に非常に有用です。
例えば、温度分布や流れの分布を予測する場合、通常のニューラルネットワークでは、入力データと出力データを通じてモデルを学習させることで予測を行うことができます。
しかし、この方法だと、入力データと出力データが一致しない場合、正確な予測ができないことがあります。
PINNを使用することで、物理学的な基礎式を用いて学習させることができるため、入力データと出力データが一致しなくても正確な予測が可能になります。
これにより、より正確な予測を行うことができるようになります。
また、PINNは、通常のニューラルネットワークと比べて高い計算速度を実現しているため、複雑な物理学的な問題を解く際にも有用です。
PINNsがサロゲートモデルに使われる理由
PINNsは、シミュレーションと比較しても計算速度が高速であるため、サロゲートモデル(代理モデル)に用いられます。
サロゲートモデルについては、こちらの記事でより詳しく解説しています。
サロゲートモデルは、シミュレーションに用いられる支配方程式を、入力と出力を用いてニューラルネットワークで推定するものです。
支配方程式には、物理的な制約が含まれているので、サロゲートモデルとPINNsは相性が良いということになります。
物理的な制約は、ニューラルネットワークの損失関数の中に組み込まれます。
ニューラルネットワークは、損失関数による誤差が小さくなるように重みを更新するので、最適化に物理的な制約も加味することができます。
まとめ
PINNs(Physics-Informed Neural Networks)は、ニューラルネットワークに物理学的な制約を組み込んだもの
物理的な制約は、ニューラルネットワークの損失関数の中に組み込まれ、最適化に物理的な制約も加味することができる
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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